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あなたの名前 ふと思い出す
あなたの名前を拾ってしまったこと
いつだったか どこだったか 覚えていない
確かなのは 
やわらかであたたかな名前をぎゅっと抱き締めたこと

あなたの名前はいつもそこにいた
可愛い双葉は陽を浴びて笑い 
茎が伸びれば雨粒に泣いたふりをした
まっすぐに 青空へと伸びる名前
いつだっただろう わたしの背を少しこえたのは
確かなのは 
その立ち姿に背筋をぴんと伸ばしたこと

あなたの名前はいつもそばにいてくれた
手をつないで歩いた見知らぬ街
交わるその手は宇宙の中心で 
映るすべてが輝いた
どこだっただろう わたしの手を引いて駆け出したのは
確かなのは 
手をつないだままどこへでも行けると笑ったこと

わたしはふと立ち止まる
見わたせば 移りゆく日々の光
なにを信じることができるだろう
夜の先へつづく道の途中
あなたの名前をぎゅっと抱き締める
だから
わたしは背筋を伸ばし
どこへでも行けると笑顔になれる

昨日も 明日も
なにもわからぬことばかり
だけど
確かなこと 今 ひとつ
あなたの名前はわたしのかえる場所